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トラジュビインタビューは皆様から寄せられる選手への質問を集め、インタビューするものです。
皆様の熱い!質問が選手を励ましすとともにピッチでは見られない素顔を引き出します。
あんなことこんなこと聞いてしまいましょう!

<07−08シーズン終了:堀川監督インタビュー>


「ヤマハスタイルの確立を貫いたシーズン」

2月14日、ヤマハ発動機ジュビロの堀川監督へインタビュー。”リレントレス”を掲げ走り続けた
1年を振り返っていただきました。


堀川隆延監督

最終節選手を迎える

常に選手たちと共に

フォワードが課題

常にリーダーシップを

2月9日vs東芝練習試合

岡健二選手

伊藤雄大選手のトライ

熱い思いのジャージ

― まずは2月2日、リーグ最終戦となった東芝との試合。ノーサイドの瞬間は、どんなことを思いましたか


堀川監督
「普通に負けたな、終わったなと。この試合までの過程やいろいろなことを考えながら、何でしょうね。非常に残念だというのが自分の素直な気持ちかな。今年は僕自身チャレンジの年。その中で、自分達の理想を掲げ突っ走っていくことと、勝負に徹し勝ちにいくことがイコールではない。1年間を振り返り、自分の反省として理想と現実のバランスが上手くとれなかったことを、強く感じましたね」

― 堀川監督の目に映った今年のチームは


堀川監督
「1年間でここまで、こうやって成長するんだというのをものすごく実感し、非常に成長したと思います。例えば点をとる、トライをとりにいく姿勢やボールを動かすこと。ゲームの中において個々のスキルであったり。そういうものが非常に伸びたと感じました」

― 最後までトライをとりにいく姿勢が、第2クールあたりから見えてきたと感じました

堀川監督
「今年は、昨年足りなかったもの、自分達に無かったものを意識させようとして”リレントレス”というスローガンを掲げました。その意識がチームの中に浸透したからこそ、例えばリコー戦や三菱戦のように40分を告げるホーンが鳴ってもトライをとりにいく、最後の最後まで攻撃し続けるという気持ちがプレーに表れたのではないかと。ノンストッププレー、とにかくリレントレス。そういうラグビーだったと思います」

― その姿勢が結果に繋がらなかったことを、私は非常に悔しく感じました


堀川監督
「数字を見れば、得点力は上がり失点を抑えた。昨年の数字の上をいっている、けれども結果は7位。この成績は非常に不本意です」

― その要因は


堀川監督
「1シーズン通してもゲームにおいても、まだ精神的な波があり、それが非常に多い。80分間集中しプレーできた試合が果たして何試合あったか、ということです。いつも僕は、隙を与えるなと言うのですが、それはゲームだけではなく練習から緊張感を持つこと。大久保グラウンドの練習が、シーズンを通して集中し、緊張感を持ち真剣にできたかといえば、そうではなかった。そして結果として表れた。
それだけです。とはいえ、Bチームの最終戦となった9日の東芝戦は、選手達が80分間集中し、その熱が見ている人に伝わったラグビーだったと。まさに、こういうラグビーを13試合やっていかなければいけない。それには、まだ精神的な部分でも差があったのかなと」

― それ以外にも、今年はメンバーがなかなか固定できませんでした


堀川監督
「そうですね。これまでのヤマハフォワードを支えてたメンバー達、昨シーズンでいえば勝又や中林らが抜け、新たな選手達が入ってきた。今いるベテラン選手達に追いつき、追い越していくぐらいの若い力が必要でした。シーズンの中で、チャンスを与えられたメンバー達が多くの経験を積んだことは、チームにとって非常にプラスとなった面だと思います。ベテランの更なるパワーアップ、そして若い選手達には、もっと本気で力を発揮して欲しいと思います」

― 堀川監督は常日頃、個々のリーダーシップを期待されていました


堀川監督
「ここもまだ足りません。トップリーグの1番を取るならば今のチームには全く足りないし、ベスト4で満足するならもう少し頑張ればいい。でも、簡単に聞こえるかもしれませんが、ナンバーワンやベスト4というのは、並大抵のことではありません。チームとして成長していますが、もっと個々の意識を変えていかなければ。素直で真面目なチームという殻を打ち破る、そこは木曽であったり、大田尾や梶村といったリーダーとして上にいる人物がまず、前へ出て引っ張っていく必要があると感じています」

― 監督2年目として、自分の中にある掴んだ手応えというのは


堀川監督
「3点ではなくトライを、ボーナスポイントを取りにいく、本気でボールを動かす、ノンストップで最後の最後まで点を取り続ける。はじめに話したようなチャレンジですね。それは、完成形にまだまだ程遠いですが。もちろん、結果も大切ですが、昨年とは違うラグビーができたと思っています」

― シーズン終盤、チームが勝てなかった時に監督として迷いはありましたか


堀川監督
「今年は自分自身、大きなチャレンジの年で、ボールを動かすラグビーをやると、シーズン前から決めていました。そこは意識し徹底していたので、迷いというものは全くありませんでした」

― ”監督は答えを探すことが仕事”と話していましたが、今年見つけることができた答えは

堀川監督
「バランスですね。理想と現実、勝負ラグビーと理想のラグビー、その中で勝つというバランスをしっかり保たないといけないというのが答えであり、難しいと感じました。もちろん、勝つことは一番大切なことであって、その為に会社もいろいろな支えをしてくれています。ただ、勝つことだけを考えたらチャレンジすることはできないですよね。

ヤマハラグビー部として何よりも大切なことは、ヤマハのスタイルを貫く、日本の中でもヤマハにしかできないスタイルを貫いて勝つ。ここはこだわりを持ちたいし、それでいて勝つ。その為には本当に何が足りないのかというのがこの1年で見えました。見えたことで、次へ向けての目標が明確になった、また新しい気持ちで臨めます」

― ヤマハスタイルのラグビーを9日におこなわれた東芝との練習試合、ゴール前の気迫溢れるディフェンスから感じました


堀川監督
「大切なものは、最後の最後までゴールを割らせない、自分達のプライドであり気持ちですね」

― この試合は、目指す「感動創造ラグビー」のきざしを見ることができたと


堀川監督
「実は、9日の試合(※1)。データから見れば勝てる試合ではありません。ミスタックル、セットピースにおけるスクラムやラインアウトの獲得率、ボール保持率やサポートプレー。どれをとっても真っ赤。数字的に見て勝てる試合ではなかったけど勝った。そこは、僕だけでなくチームや選手も勉強させてもらいました。もちろん、数字が全てではないことは理解しています。

例えのひとつに、早稲田のラグビーで”科学と非科学”とよく言われています。科学というのは、データであり答えがあるもの。ところが非科学は、要するに科学では計れないもの。それは気持ちや目に見えないものであったり。まさに9日の試合は、この非科学的な部分を大きく感じました。その比重やすごさ。そこがラグビーの魅力であり、ラグビーでしか起こりえないものだと思いましたね」

※1)9日の試合:2月9日の「東芝対ヤマハB」の練習試合。ヤマハBが21対14で東芝に勝利。終了間際にヤマハが勝ち越しトライ、ゴールキックも決まりノーサイド。

― 見ていても負ける気がしない、絶対にやってくれる、そんな雰囲気でした

堀川監督
「ゲーム前、両チームメンバーを見比べ星勘定した時、正直難しいかなと思いました。東芝の仙波君(※2)とも話しましたが、彼らもヤマハ戦へ向け焦点を絞りいい練習をしてきたと言っていたので、いいチームだなと感じたし、きっと面白いゲームになるだろうと。対するヤマハは、公式戦が終わってからの練習試合で、もしかしたらメンバーの中には引退する選手がいたかもしれません。個々のメンタルやモチベーションを高く持っていくことも難しかったと思います。でも、そういう状況の中で選手達は80分間、体を張り続た。
その結果、相手チームを上回る、予想を超えたチームとしてのまとまりや力を出してくれた。やればできる、簡単なことなんですよ。それを見せてくれた選手達、支えてくれたスタッフ達には本当に感謝しているし、嬉しかったですね」

※2)東芝の仙波君:東芝ブレイブルーパス、仙波智裕選手。同志社大卒→東芝。7人制代表などを
経験している若手センターバック


― 熱が心に伝わってくる試合でした


堀川監督
「おもしろかったゲームであり、やればできるだけの力をこのチームは持っているんですよ。ボールに対する反応も普段と違い全然早かった。自陣から伊藤−岡と繋ぎ最後、岡−伊藤にパスが渡ったシーンは沸きましたよね。もともと伊藤は、ボールに絡むセンスやスピードのある選手。あの場面であの位置にいたことが、もしかしたらダメなことかもしれませんが、そこにいるというのも、あいつが持つセンスのひとつだと思います。何よりも大切なことは、チームがひとつになる、そして走り続ける。発する熱は、確実に観客へ伝わったんじゃないですか」

― 監督が”感動創造ラグビー”にとって大切だと思うことは


堀川監督
「感動とは、見ている人の心を突き動かすようなことですよね。それはキレイだけでは伝わらないと思います。がむしゃらになって、全てを出しきる。熱い試合、熱いプレー、それが人の心を動かし、自分達も成長できるはず。気持ちですね」

― では、シーズンの最後にファンへメッセージをお願いします


堀川監督
「1年間、本当に熱い声援を選手に送ってくれ、それを感じながらファンの方々と一緒に戦ったシーズンだったと思います。グラウンドへ足を運んでいただいた、全国から声援を送っていただいたファンの皆様には感謝、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。このチームはまだまだ強くなるし、それだけの才能を持っています。新たなシーズンは、ファンの声援に負けないぐらいの力をつけ、戦っていきたいと思います。とにかく、1年間本当にありがとうございました」


インタビュー・文:清水(トラジュビ編集部、スポナビセレクトブログ、グラウンドから愛をこめてでも活躍中)


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