
堀川隆延監督

厳しいタックルが飛ぶ

選手の輪の中で

ベテランは要にいる

ケビン・シューラー総監督

富岡選手、大田尾副将

久保晃一選手

田井中選手(2006-7で引退)

勝又選手(2006-7で引退)

グラウンドで選手に教える監督 |
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<今のチーム状況は?>
―春・夏を通して鍛えた個人スキルとともに、秋を迎えました
堀川「いろいろな部分で成長を感じます。例えば、ディションメイキング(状況判断能力)であり、ブレイクダウンやパスなど、春から一通りやってきた基本的なスキルは非常に上達していると思います」
―9月に入り、練習試合が2試合終わりました。ディフェンス力に、定評があるヤマハジュビロですが、ここまでの試合をどうご覧になりますか?
堀川「最近のゲームでよくあることは、個人的なスキルミス、あとはタックルミスですね。他のチームも、レベルを上げています。タックルをされた後、ボールをいかす方法、例えばオフロードパスであったり、いろいろなプレーに対する意識が非常に高くなってきていると思います。その部分に関しては、1人目のタックラーだけではなく、サポートプレーヤーのタックル精度を上げる、スペースをつめるなどして、プレーのクオリティを上げていけば、問題は全く無いと思います」
―15日の三菱重工戦(※1)後、久保選手が「ミスは個人の意識の持ち方で変わる」と話していました
堀川「そうですね。ヤマハは、はっきりいって、まだ波があるチームです。良い試合は、1試合のタックル成功率が85〜90%ぐらいありますが、この間の試合は、75〜77%前後。これは、もう1人1人の責任だと思うんですよね。タックルができるケースで、できていない。できないのは、メンタル的なのか、スキル的なのか。個人で差があるのかなど、そこは、僕達も見極めなければいけない課題の1つです」
―22日のサニックス戦(※2)後、松下選手は「積極的に仕掛けた中でおこったミスは、次へ繋がると思う」と話していました
堀川「そうですね。チャレンジしてることに関して、全く問題ありません」
―私は、この2試合、プレシーズンだから、勝敗は、あまりこだわらないという感覚で見ていました
堀川「いや、勝敗はね、こだわらないとダメです。『大前提として試合は勝つ』、それを忘れてはいけないと思います。負けたけど、いい試合ができたというのは、一切よくないというか、そうなったら、勝てなくなると思います。もちろん、どんな場面でも、ポジティブに考えることは、すごく大事なことだし、負けた試合から、いろいろと学ぶことも、大切だと思います。
負けた時、どうやってポジティブに考えるか。そこは難しいところですね。試合で、できたこと、できなかったこと、どこにフォーカス(焦点)を当てるか。そこを、全員がしっかりと、理解することが大切です。そして、次の試合にどんどん生かしていくことかな。
練習試合ですが、もちろん、勝たなければいけない。ただ、積み重ねてきたことが、この時期に、どれだけでき上がっているかを試したり、いろいろなことへチャレンジする時期でもあると思います。
今はやってきたことが、できているかといえば、あまりできていない状態です。新しく取り入れたことを、練習試合で試す前に、個人のミス等で、寸断されている。そこは、グラウンド練習で、修正していく、やっていくしかないかなと」
―監督から見た、今のチームはどんな雰囲気ですか?
堀川「先週の試合(※2)も、勝てなかったので、終わった後は、悔しいだろうし、落ち込んでた様子でしたね。でも、その日に、若い選手がみんなで集まって、いろいろな話をしたようです。その影響かな、月曜からのグラウンド練習は、かなりいい雰囲気でトレーニングができています。全員が、ポジティブで、前向きに考えてやってくれているので、嬉しいなと思います」
―選手達が集まって話す、そういったことは、今までありましたか?
堀川「どうなんだろうね。今回は、たまたま選手から聞いたんですよ。チームから、やれと言うことはないですね。でも、選手達が自主的に、行動を起こす、それは、すごく大きなことだと思います。自分達から何かをしようと、働きかけることは、チームの中で、1番大事なことだと思います。上から言われたことだけをやるのではなく、自発的に行動をする、それが出てきていることは、うん、すごくいいですね」
―前向きな選手の姿を聞いて、堀川監督の想いは、選手へ十分に伝わっていると感じます
堀川「フフフー。そうかな。伝わってるといいですね」
―ヤマハジュビロは、おとなしいイメージがある中で、選手達が、自主的に行動を起こしたと聞けば、ファンも、負けないよう応援を頑張らないと、と思いました
堀川「いやいや、僕らがもっと頑張らないといけないんですよね。春に話をしたと思いますが、ヤマハは、おとなしくて、すごく真面目なチームです。だから、どうやってテンションを上げ、乗っていけるか。そこなんですよ。言われるように、きっかけがあれば、爆発するのかなとも、思います。
今、チームとして、個々のパーツは、すごく大きくなり、クオリティも高くなってきました。ただ、パーツの歯車が、お互い上手く噛み合っていないと思うんですよ。だから、1つ1つの歯車が上手く噛み合い、そこへ我々コーチ陣が、ちゃんとした潤滑油を注し、さらに油がのって、動き出せば、ものすごい力を発揮できる、と思っています。今週、全員に、その歯車が合わない原因は何かということを、ちゃんと説明し、1つ1つやっていきます。
ここなんですよ、(バシンと手を組んで)ここが、ガッチリと噛み合えば、すごいパワーで前進していきます。
9月に入って2試合、結果は、よくないです。でも、できている部分に、しっかりとフォーカスを当て、できていない部分に関しては、ネガティブに捉えるのではなく、成長するために必要なんだという考えで、しっかりやっていきたいと思います」
―30日に出発するNZ合宿。目標を教えて下さい
堀川「ワールドカップへ参加した選手が、チームへ帰ってきます。この合宿では、最終的に選手をセレクションして、トップリーグ開幕(※3)へ向け、チームを作り、戦術を浸透させ、そして、試合をすることです。ワールドカップへ参加した、木曽・大西・山村・矢富は、27日に帰国します。29日のサントリー戦は、来なくていいと言いましたが、観戦に来る予定ですよ」
―現地の試合予定(※4)を教えていただけますか?
堀川「最初の試合は、到着した次の日、火曜日かな? そこは、29日のサントリー戦へ出場しなかったメンバーを中心に構成します。次の土曜日は、BOP(※5)と2試合。最初にBチーム、そしてAチームかな。最後は、木曜です。Aチームでメンバーを組みます。合計、イチ、ニー、サン、シー、4試合の予定です」
―チームを仕上げる合宿ですが、楽しみにしていることはありますか
「チームビルディングだったり、ラグビーだけではなく、オフザフィールドも含めて、チームのみんなが、一緒に楽しい時間を過ごすことかな?」
―ケビン・シューラー総監督は、現地で合流予定ですか
「その予定です。ただ、今、エアーニュージーランドカップ(※)でBOPの状態があまりよくないから、苦労していると思います。向こうの状況もありますが、現地へいけば、合流するので、いろいろ相談したいと思います」
―堀川監督は、勝敗に関わらず、いつも「顔をあげろ」と言われていますが、その言葉に込められた想いを教えて下さい
堀川「どういう気持ちか、う〜ん、負けたくないから、その気持ちだけですよ。負けて、悔しがることはもちろん大事です。でも、過ぎ去った時間は、取り戻せない。悔しいけど、次のチャンスがあるなら、顔を上げ、前を向いて、そこへ向かい、走っていくしかないんですよね。そこは、現役時代から同じ姿勢です。
僕の現役時代と比べれば、正直に言うと、リーダーシップが、全く違いますね。今のチームは、すごく若い。だから、本当の意味でのリーダーシップを持った選手が、ちょっと少ないかなと感じます。
トップリーグが始まった1年目、2年目の頃は、シニアメンバーであったり、真のリーダーが、たくさんいました。久保がキャプテンで、田井中や、僕、そして、同期の勝又など、フィールド内だけではなく、フィールド外、試合のパフォーマンスも、すごかった。そういう姿勢を、しっかり示せていけた年でした。外国人選手も、経験を多く持つ選手がいました。今年は、若い選手が多く、入れ替わりの過渡期かな。特に、そんな気がします。
その中で、冨岡や大田尾など、トップリーグが始まった頃に入団してきたメンバーが、そろそろ頭角を表す年だと思います。だからこそ、僕らコーチングスタッフも、彼らを引っ張り、その中でリーダーシップの育成に力を入れていく。そうやってサポートしていきます」
―今年の新入団選手は、春シーズンから活躍しています
堀川「若手は、1年目だからとか、遠慮はしないで欲しい。のびのびと思いっきりプレーして欲しいですね。ミスも関係なく、考えすぎずに、自分のやりたいこと、持っているポテンシャルを全て出してくれることを、期待しています」
―中堅選手やベテラン選手に期待する事は
堀川「中堅選手に期待することは、グラウンドのパフォーマンスですね。試合や練習に、取り組む姿を、しっかり見せて欲しいと思います。それは、ベテラン選手も同じです。
特に、今いる選手は、必ず試合に絡む選手だから、残っていると思います。秋までは、ケガ人が多く、グラウンドでしっかりとパフォーマンスが発揮できていないと思います。彼らが、ちゃんとケガを治し、グラウンドへ戻ってくること。そして、パフォーマンスや背中で引っ張る、そういう部分を期待しています」
(※1)15日の三菱重工戦:試合結果 ヤマハ33−33三菱重工ダイナボアーズ
(※2)久保選手:久保晃一選手。ポジションは、LO・FL。10年目のベテラン選手
(※3)22日のサニックス戦:試合結果 ヤマハ7−22福岡サニックスブルース
(※4)松下選手:松下馨選手。ポジションは、SO・WTB・FB。今春は、海外へ短期留学。
成長が期待される2年目のシーズン
(※5)トップリーグ開幕:10月27日(土)、対トヨタ自動車ヴェルブリッツ戦(14時キックオフ@ヤマハスタジアム)
(※6)NZ合宿:9月30日(日)〜10月13日(土)、ニュージーランド北島の東海岸、オークランドの南東約200キロ、タウランガを中心に合宿予定
(※7)現地の試合予定:
●10月2日(火)対 Bay of Plenty XV
●10月6日(土)対 Bay of Plenty Academy、対 Bay
of Plenty U20
●10月11日(木)対 Counties U20
(※8)BOP:Bay of Plenty(ベイ オブ プレンティ)。
ケビン・シューラー氏がヘッドコーチをつとめる、ANCのベイ・オブ・プレンティー州代表チーム
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(※9):エアーニュージーランドカップ(ANC):NPCの名前で親しまれていた、ニュージーランド州代表選手権が、2006年度より、名前を「エアーニュージーランドカップ」に変更。国内の各州代表14チームが、3ラウンドで頂点を競う
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続く
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