
堀川監督

大西選手

ジョン・カーワンヘッドコーチ

サントリー清宮監督

サントリー戦

徐吉嶺選手

境川選手

笠原選手

串田選手 |
|
堀川監督インタビュー2
ラグビーワールドカップ2007@フランス大会から、日本代表が帰国してチームへ合流します。予選プール最終戦となった、カナダ戦は、大西選手がケガを押して出場。応援のファンは、多くの勇気をもらいました。日本代表の試合を取材している途中、ふと思ったことは、JKのコメントは、堀川監督のコメントと同じ印象を、受けました。このあたりを聞いてみました
―ラグビーワールドカップへ参加したメンバーが帰ってきます。最後は、大西選手がケガを押して、試合へ出場しました
堀川「このワールドカップにかける彼の気持ち、それは誰以上あっただろうし、JKの信頼も厚かっただろうと感じています。そういった責任や、自分のプライドを持つ中で、彼なら、負傷していても、出場するという強い気持ちがあったんじゃないかな。でも、心配はしましたよ」
―日本代表は、8月から長期遠征、選手の体調を心配しました
堀川「いや、負傷した選手に関しては、日本代表のメディカルから、各チームのメディカルへ、詳細な情報が入りますので、大丈夫ですよ」
―国内でおこなわれた日本代表ヘッドコーチ、JK(※1)のコメントと、堀川監督のお話が、よく似た印象を受けました
堀川「どうなんだろうね。わかんないなあ。たぶん、JKと僕の言っていることが、かぶるように感じるのは、世界で戦う時のジャパンと、ヤマハが似ているのかなと感じますね。JKは、「Believe、信じろ」と。それは、僕がよく選手へ言う「自信を持て」とか「コンフィデンス」と
同じじゃないかな思います。
きっとその言葉は「力はある、やれるだけの能力がある、でも、それを信じきっていない。だから、信じろ」という想いが込められているんじゃないかな。だから、僕は、JKが、ジャパンメンバーに言っていることは、すごくよくわかりますよ。
どうだろうな、関西社会人Aリーグ(※2)の時、ケビン・シューラーや、スコット・ピアースが言ってたことと、似ている感じですね。当時は、神戸製鋼やトヨタ自動車は、リーグの中で(上を指して)これぐらい上の存在でした。多くの人が「やっぱ神戸だ」「やっぱトヨタだ」と。所詮、ヤマハの位置は(下を指して)ここだと。試合が始まる前なのに、もう勝敗は決まっているんだよ、という感じで、周りの空気も、同じような雰囲気だったこと、あの感覚に似ている
のかもしれませんね。
だから、日本代表が世界と戦う時、特に今回のワールドカップで、特にオーストラリア戦(※3)かな。試合が始まる前から、勝てないと考えてしまう、力や能力があるのに、そういう風に、1人でも勝てないと思う選手がいると、そのメンタルじゃ、やっぱり勝てないんですよ。
そのあたりは、すごくわかる気がします。メンタリティかな。
ヤマハも同じで、それだけの力があるんだから、もっと本当に、自信を持って、のびのびやればいいのに、なんか自信がなさそうにプレーするんですよね。そこが、コメントととして、あとは結果も、なんとなく似ているのかな。
ヤマハは、去年の結果(※4)があるわけだし、もっと自信を持てばいいのにと、思いますよ。その部分を、どうやって選手達へ伝えていくか、コーチ陣をはじめ、僕達の仕事ですね。すごく責任を感じます。
でもね、ホントに何でだろうって、思う時がありますよ。どうしてかなと。チームが若いこと、経験の差かなって。今年は、グラウンドに出る回数が多く、春から早朝練習を取り入れました。練習量は、去年を着実に上回っています。だから、若干練習がハードに感じて、体調や精神面を含め、ラグビーで、いっぱいになっているのかもしれません。プレシーズンだからこそ、追い込んでやらなければいけないと思うし、そこは、絶対に妥協しません。続けた練習は、必ずグラウンドで結果としてでます。練習の意図を、選手へ伝えて、しっかりやっていきます。どうかな、練習をやりすぎて、ラグビーに飢えてないのかな」
(※1)JK:ジョン・カーワン日本代表ヘッドコーチ
(※2)関西社会人Aリーグ:トップリーグが始まる以前、各地域でおこなわれていた社会人リーグの1つ
(※3)オーストラリア戦:ラグビーワールドカップ2007@フランス大会。予選プールB組の、
日本代表、初戦は、IRBランキング2位(10月1日現在)のオーストラリアと対戦
(※4)去年の結果:2006−07シーズンのトップリーグは3位でフィニッシュ
インタビューの編集作業が遅れてしまい、大変申し訳ありませんでした。インタビューは、サントリーサンゴリアスと練習試合をおこなう前、9月25日におこないました。
清宮監督率いるサントリーとは、接戦を繰り広げるヤマハジュビロ。早稲田大学の先輩、清宮監督は、堀川監督にとって、どんな存在でしょうか
―サントリーとの対戦は、選手もそうですが、堀川監督も力が入ります
堀川「そうですね。週末の試合は、思い切りチャレンジしたいです(※1)。僕ね、実は、東芝に勝てなかった試合(※2)より、サントリーに1点差で勝てなかったマイクロソフトカップ(※3)の方が、悔しかったんですよ。あの時聞いた、サントリー選手のコメントや清宮さん(※4)のコメントは、頭から離れません。それが、今ヤマハで監督をやっているモチベーションの1つになっています。清宮さんの存在は、僕にとって大きな存在です。あの人だけには、負けたくないという思いがあります。尊敬する先輩だからこそ、こういう気持ちを持つことができるのかもしれません。
サントリーは、現時点で日本一強いチームだと思います。そういうチームに対して、今のヤマハジュビロがどこまでやれるのか、とにかく29日は、100%でいきたいと思います」
―清宮監督は、学年でどれくらい上になりますか
堀川「清宮さんは、僕の6つぐらい上ですね。一緒にプレーしたことは、1度だけあります。オール早稲田の試合で、清宮さんがNo8、僕が10番でした。試合会場は、山梨だったかな。当時は、話すなんてとんでもない、しゃべりかけるなオーラがでていて、しゃべれない存在でしたね」
―ラグビーワールドカップの試合を、清宮さんがテレビ解説したことが、話題に上がります
堀川「言ってることは、間違っていないと思いますよ。発言がストレートかもしれません。でも、清宮さんのような人が、日本のラグビー界にも、必要じゃないですか。嫌われながら、周りから何かを言われながらも、自分で道を切り開いていけるパワーを持っている人です。清宮さんだったら、何かをやってくれるんじゃないか、そういった思いはありますし。本当にすごい先輩です。いつか、機会があれば、いろいろなことを話してみたいですね。
今までに、話す機会は、ほとんどありませんね。本当は、一後輩として、偉大な先輩に、いろいろなことを聞いてみたいなと。それだけ、魅力があり、ラグビーに関して、多くの引き出しを持っているプロフェッショナルな人だと思います。でも、今の僕は、ヤマハの監督です。だから、負けないぐらい、自分も勉強して、しっかり結果を残したいです。清宮さんからすれば、僕なんかライバルじゃないと思います。でも、負けたくない。絶対に、1番負けたくない相手です」
―全ての試合で、絶対に勝ちましょう!
堀川「もちろん勝ちますよ。昨シーズンが終わった時、僕とケビン・シューラーが同じことを言ったんですよ。『次のシーズン、マイクロソフトカップ@ファイナルの、舞台に立っているチームは「ヤマハ」と「サントリー」だね。そして「ヤマハ」が勝つ』って。だから、まずは、自分達がその舞台へ立てるよう、開幕までの残り1カ月で、さらにブラッシュアップしてチームを作っていきたいと思います。ファンの皆さん、応援よろしくお願いします」
―開幕が待ち遠しいです
堀川「ヤマハは、信じる事、それに尽きると思います。力はある、やれるだけの能力がある、全員がそう信じて、自信を持つことです。今、その姿勢が見られないのは、今年に入って、チャレンジしているいろいろなことを、個々が、全てが消化できていないからだと思います。何人かの選手は、できているけど、できていない選手もいる。だから、迷いながらプレーしている段階だと思います。壁にぶつかる選手もいます。でも、その壁を乗り越えれば、さらに大きく成長できると思います」
―今年は、選手のコメントからも成長を感じます
堀川「いいことですね。与えられたことをやる。でもそれ以上に、自分から何かを見つけてやる、そういう姿勢を持つチームにならないと」
―チームの中に、新しい風も吹いています
堀川「チームの全員が、ヤマハジュビロにとって大切な選手です。新人のブンタ(※5)は、練習中は弱気ですが、試合になると、一歩でも前へ出るという強い気持ちを前面に出したプレーをする。それはすごく大切だと思います。サニックス戦で、笠原(※6)もいいプレーを
見せてくれました。境川(※7)は、金の卵。非常に高いポテンシャルを持っています。この先、いろいろな経験をしていく中で、全員が、大きく成長して欲しいです。
あとは、春・夏にケガ人が多かったので、しっかり治して早く帰ってきてくれないかなと。もちろん、チームとして、その部分のマネージメントをしっかりとやっていきます」
―串田選手が、練習中は、試合以上の激しい練習をやっていますよと
堀川「もちろん。それは意図的に激しくやっています」
―でも、その激しさが、試合で出ないんだよなという声も聞きました
堀川「それなんですよね、ホントになんでなんだろうと。でもね、おもしろいんですよ。強いものに対しては、向かっていく。去年もそうだったけど。それが、結果として、下位のチームに対して、いい試合ができていないことに繋がってしまいました。練習も同じなんですよ。Aチーム対Bチームでやると、ものすごく激しい。何で、あれを外へ出さないのかなと思う時は、
ありますよ。なんだろうなって。ヤマハというチームの良さは、チャレンジをしていくという気持ちがあって、そこで初めて力が発揮されると思うんですよ。見てのとおり、横綱相撲なんて取れないし、これからも、常に100%でやっていく。そういう戦い方ですね」
(※1)週末の対戦:9月29日 試合結果 ヤマハジュビロ26−31サントリーサンゴリアス
(※2)東芝に勝てなかった試合:第44回日本選手権大会準決勝 ヤマハ発動機ジュビロ10−47東芝ブレイブルーパス
(※3)サントリーに勝てなかった試合:06−07シーズン プレーオフトーナメント@マイクロソフトカップセミファイナル ヤマハ発動機ジュビロ39−40サントリーサンゴリアス
(※4)清宮さん:サントリーサンゴリアス監督、清宮克幸氏。早稲田大学出身
(※5)ブンタ:徐吉嶺選手の愛称。徐選手の持ち味は、スピード。トライは「レーザートライ」と呼ばれる
(※6)笠原:笠原雄太選手。ポジションはLO。ひたむきなプレーとスピードが持ち味
(※7)境川:境川久選手。ポジションはPR。佐賀工から入団して3年目のシーズン
続く
|