
堀川監督

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堀川監督と大田尾選手 |
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堀川監督インタビュー3
大切なもの「感動創造ラグビー」
―開幕前、個々の歯車が上手く噛み合えば、加速して走り始める
堀川「もちろん。それぞれの歯車が上手く噛み合えば、勢いに乗ることができます。それには、練習中のコンビネーション、精度を上げる意味で、もう少し時間が必要かな」
―もう少し時間が必要な理由は
堀川「昨シーズンのように、メンバーが入れ替わりながら結果を出した年もありますが、好調だったトップリーグ1年目、2年目は、12〜3人のメンバーが、ほぼ変わることなくシーズンを通してプレーし、結果を残しました(※)。核となるメンバーが、たくさんの経験を積み、成長し、中心となってチームを作りあげていく。この先、ヤマハが本当に強くなっていくためには、コアなメンバーを中心に、少しずつ入れ替えていく、それが理想の姿と思います。今は、選手達がアピールしながら、いろいろな経験を積む、積み重ねることが選手を成長させ、チームが成長していく原動力になると感じています」
―ひたむきなプレーに対して、結果がついてこないことに、歯がゆさを感じます
堀川「勝ち負けは、はっきりしているし、勝てなかった試合は悔しいですよ。でも、小さく1つ1つを見れば、成長しています。あとは、失敗を恐れないメンタリティが大切。たぶん、クボタ戦、サニックス戦は、ラグビーを楽しんでいない、エンジョイできていないんじゃないかな」
―ラグビーを楽しむことは必要だと
堀川「楽しくないと何でも上手くできないじゃないですか。楽しむことが1番ですよ。僕ら、ラグビー部の理念は「感動・創造ラグビー」。ラグビーを通じて、見ている人やサポーター、家族、チームであったり、支えてくれている誰かに感動してもらう。みんなを幸せにしたり、喜ばせることで自分もハッピーになれる。誰かの為に勝つということが、自分のためにもなる。そこは、すごく大切だと感じています。
プレーする時は、いろいろなプレッシャーがついてきます。例えば、トップリーグを制覇するためには『勝つ』、『勝たなければいけない』、試合で勝つためには『ミスをしてはいけない』とか。終わった1クールは「勝つため」のメンタルで、試合へ臨んだように感じて、それはヤマハジュビロの理念、「感動・創造ラグビー」と少しずれているんじゃないかと。
じゃあ、自分達のラグビーをやるために何が大事か。勝つことに対して、勝つためのラグビーではなく、誰かのために勝つという、自分達の理念「感動・創造ラグビー」に立ち返ることが一番大事なんじゃないか。先ほどもお話したように、原点回帰ですね。今年は、立ち返り、また走り出すベースがしっかりとある。1クールの結果から、チームにとって一番大切なものに気づくことができた。そして、ブレイクの2週間は、自分達を見つめ直す、非常にいい期間だったと思います」
―そう言われれば、3節のクボタ戦後も、選手に笑顔がありませんでした
堀川「試合をやってて、楽しくなかったんじゃないかな。スタンドから見ても、そういう雰囲気を感じたし、最後まで戦う姿勢ではなく、早く終わってくれという気持ちが見えました。僕だけでなく、皆さんも同じように感じたんじゃないですか。今年のスローガンは「リレントレス」、今はまだ、チームが成長していく過程です」
―リレントレスに必要なことは
堀川「1つ上げるとすれば、絶対的なリーダー、リーダーシップが必要です。もちろん、木曽、久保、大田尾、梶村とリーダーの肩書きがある選手達はチームを引っ張っている。ただ、彼らに頼りすぎている、と感じる時があります。このチームは全員がリーダーシップを発揮し、自らが一歩前へでる。オーナーシップのような姿勢や気持ちが必要」
―チームの雰囲気を盛上げる、期待をかけている選手は
堀川「今、そこを託しているのは、串田であったり伊藤かな。タツ(※)やカジ(※)もそうですが、彼らは、平気で人前で泣ける。本気になった時、その行動を取れる選手は、多くないと思うんですよね。気持ち、ラグビーに対する情熱、強い意志、そういうものを持つ選手達がチームを支え、熱を与える。そこは重要だし、期待をかけています」
―バックスの選手はどうでしょうか
堀川「ふふふー。どうだろう。ヤマハのバックスは、格好良すぎるんですよね」
―泥臭いプレーをイメージさせる選手は
堀川「う〜ん、津高とかね。サニックス戦で、去年の開幕戦以来、1年越しのリザーブ入りを果たし、活躍しました。彼らには、もっと元気を出してもらいたい。ヤマハは全体的に、見た感じクールなイメージの選手が多いですから」
―2年目の選手達は、新入団選手の個性に、押されている感じでしょうか
堀川「そこは、三角や松下に、よく言うんですけどね。でも選手個人の性格もあるし、一概には判断できませんよ」
―バックスメンバーに期待することは
堀川「例えば、バックス陣が輪になって話し合う時、ヤマハは、大体同じ選手が発言をするんですよ。でも、僕が夏に研修へ行かせていただいたカンタベリー(※)は、当てられた人が話をするのではなく、自らが言いたいこと、感じたことを伝えていく、全員が意見を持って話し合う雰囲気でした。もちろん、個人の性格や風土、文化もあります。でも、個人個人が本当に考えてラグビーをしているんだなと思いました。
話し合う時、意見を言えるのは、常に考えているから。ヤマハのバックス陣に少し足りないかなと感じるのは、本当に考えてラグビーをやっているのかなと。
それは、普段のコメントや全体練習後の個人練習を見ているとわかりますね。考えている選手もいれば、何となくプラッとやっている選手もいる。何となくの場合、あまり考えていないだろうなと。考えていないのは、自分に足りないものがわからない、わかろうとしない。もちろん、コーチとしても気づいてもらえるような材料は渡します。スタッツ、データ、ビデオクリップなど、要素はいろいろあります。AチームとBチームがある、その中で、自分の置かれている位置を客観的に見て分析すれば、何が足りないかは、おのずと見えてくるはず。それは、コーチが言って、上手くなるものじゃないと。自分で自分を知ろうと努力し考えてこそ、上手くなるし、成長していくと思います。そこは、大田尾とも話しをしたんですけどね。
これから、個人のアンケートをもとにして、選手の個人面談をやっていきます。アンケートの答えがひとこと、一行だから、というのは関係ありません。ラグビーに関してどういった考えを持ち、自分やチームを客観的にみて、どう感じているのか。足りない部分に気づいてもらいたい、そしてお互いにとっていい面談にしたいですね」
(※)1、2年目の結果:トップリーグ初年度は3位、2年目は2位
(※)タツ、カジ:タツは、大田尾竜彦選手の愛称、カジは梶村真也選手の愛称
(※)堀川監督は、自分の引き出しを増やすため、今夏NZのカンタベリーへ研修
続く
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