
堀川隆延監督

サニックス戦

第2クールIBM戦

顔をあげて前へ

大田尾竜彦選手

佐藤貴志選手

冨岡耕児選手

松下馨選手

三角公志選手

小林訓也選手

八木下恵介選手

徐吉嶺選手
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―10月末に開幕したトップリーグも残り1試合となりました。春から力を積み上げてきたチームは、監督の目にどのように映りますか?
堀川監督
「確実にチームは成長しているし、やろうとしてることもやれてきている。スペースにボールを動かしていく意識であったり、形としてしっかり表れ、できている部分はあります。もちろん、そうでない部分もありますが。
イメージの中では、ずいぶん成長したのかなと感じています。ただこの2節、三洋、サントリーというトップ4レベルのチームに対し2連敗したことは、プレッシャーの中で、自分達のラグビーができるかできないのか。そこについては、僕らも改善し、もっと成長していかなければと、大きく痛感しました。
今はとにかく、この一週間で何ができるか。もちろん、全てはできないので、ある程度集中した中で、ターゲットを絞りやってきました。みんな理解しているので、非常にいい雰囲気です。ただ、今のチームに満足はしていません」
―ここまで走ってきた成績は7勝5敗(第12節終了時)。チームがつまづいた試合、浮上のきっかけを掴んだ試合は
堀川監督
「浮上したと感じたのは初戦のトヨタ戦。勝って、いくぞと思ったら、第2戦のNECでふがいない試合をしたように、つまづいたのは、負けた試合の全てですね。思い返せば今年も、去年に引き続き波があったのかなという気はしています。とはいえ、自分達の力を発揮できている部分もあるし、ゲーム中のブレという部分については、これまでに比べ少しずつよくなってきていると思います」
―第4節のサニックス戦で結果を残せなかったことが、チーム浮上のきっかけになると感じました
堀川監督
「宮崎の試合ですね。あの結果は、現実として受け止めたくなかったですよ。でも、ちゃんとそこを全員で向き合ったことが、次の第2クールへ繋がったと思いますし、あのゲームも、ひとつのターニングポイントだったと思います」
―第2クールの4試合は、安定したゲーム運びが見えたと
堀川監督
「トライを取る形に関して、全員が共通認識を持ってプレーできた。それまで今年は、攻撃のオプションを増やしたことで、ひとりひとりのやることが増え、増えた分をしっかりと理解し実行するまでの時間が足りず、あとは、それをやるだけのスキルがありませんでした」
―第2クールから第9節の神戸製鋼戦前半まで浮上したチームは、神戸製鋼戦の後半から
ヤマハらしくないラグビーになってしまったように感じます
堀川監督
「いろいろ要素はあります。自分達で試合中、相手の攻撃パターン、レフリング等、全ての変化へ対応する力が不足していたというか。たぶん目には見えないどこかに、スキを作ってしまったのではと思います」
―三洋電機戦後に見た選手達の悔しい表情が、サントリー戦後、下を向くことはありませんでしたが、迷っているように見えました
堀川監督
「三洋、サントリー戦は、相手のプレッシャーに負けたと思います。自分達のやっていることが、なかなか通用しないから迷うのは当然なんですよ。そういう時にこそ、ゲインラインに
こだわるとか、ゲームの中でのコントロールという原点に立ち返ることが必要。
これがだめなら、こうするという軌道修正ですね。もちろんセットピースとか、他にもいろいろな要素はあります。
あとは、サントリー戦前半に、イージーなノックオンが3つ、4つありました。そういうのは、相手うんぬんではなく、自分達で起こしていることなんですよ。グラウンドで起こっていることは、練習からしっかりとしたスキルを作っていくことが大事です」
―選手個々の能力はあるのに、上手くかみ合わない部分に歯がゆさがあります
堀川監督
「実際、ゲーム中における選手自身の波が大きいと感じます。ゲームコントロールしかり、それは全員に言えることです。ゲームの中で、こうなった時に、何をしなければいけないのか、その部分も含め、まだ安定していない部分が多々あります。去年に引き続き、メンバーが固定できず、流動的だったことも、チームがかみ合うのに時間がかかった要因のひとつですね」
―先回、シーズンを通してできるだけ固定したメンバーで戦うことが、チームを強くさせると話していただきました
堀川監督
「ヤマハが強かった、トップリーグの1年目、2年目は、シーズン中のゲームをほぼ固定したメンバーで戦いました。もちろん、チーム内に激しい競争はあったし、出場メンバーにケガがなかったという、ラッキーも重なりました。例えば、今年の三洋さんがそうだと思います。主力選手にほとんどケガ人が出ず、固定したメンバーでいく、結果が出る、そして士気も上がる。もちろん、ヤマハも層は厚くなっていますが、もうひとつ上にある壁をぶち破れない。理想系は、そこをぶち破っていくことです。
とはいっても、今年は、若手がすごく成長してきている。下の者がどんどん追い上げていくという意味では、いい経験ができていると思います」
―バックスはある程度、固定してきていると思いますが、フォワードが固定しませんでした
堀川監督
「チーム全体として、安定感がなかったというのは言えると思います。でも、一番は、ゲーム
コントロールですね」
―ゲームコントロールを含め、今年は昨シーズンに比べ、すでにトライ数を上回っていますが、
ペナルティゴールが半分以下の数字です(トライ、昨:43T、今:55T、ペナルティゴール、昨:32、今:13)
堀川監督
「3点刻みではなく、スタイルを変えていこうという形が、結果として、それなりに出ているという気がします。でも、今年は接戦を落としていますよね。プレッシャーのかかるゲームで発揮できる、本物の力はまだ無いのかなという気はします。あと、接戦という意味で、春からもっとレベルの高いチームとゲームをやっていく必要があると感じました。プレッシャーをチーム全員が肌で感じることが大切だと。今年の結果は、次のシーズンへ向けてのいい材料です」
―そのゲームコントロールという点で、大田尾選手の成長が楽しみです
堀川監督
「タツ自身が前へ出ることで、攻撃のラインがグッと押し上げられる。去年と比べれば、本当に大きく成長しているし、だからこそ、もっと上のレベルを目指してもらいたいですよ。それは、佐藤も同じです」
―佐藤選手は、高校、大学とカゲに隠れたプレーヤーのイメージがありました
堀川監督
「あいつは、負けん気が強いし、努力をする。たまに、空回りもするけど、気持ちを前面に出す、努力の塊です。佐藤がいて矢富がいることで、バランスがある。カゲに隠れていた殻を破って欲しいですね。いい意味で矢富と競争をし、お互いがレベルアップしていくことが、大切です。岡も含め、ヤマハのスクラムハーフ争いは、日本で一番激しいと思いますよ。この中から誰かがジャパンに選ばれるかもしれないですし。チームにとっては、本当に大きな財産です」
―財産といえば、サントリー戦、リザーブの冨岡選手が山村選手へ「俺達が空気を変えるんだ」と、伝えていたことが非常に印象的でした
堀川監督
「ケガで長く戦列を離れていましたが、トミーは熱いやつです。あいつは、話を聞いている時も、ミーティングの時も、ひとり目の色が違うと思います」
―今年は、松下・三角・小林・八木下・徐選手などの若手に成長を感じました
堀川監督
「目をつぶりながらというのもありましたけどね。でもそこは、来年に必ずつながると思います。これから先、チームを引っ張っていくのは彼らでもありますから」
―グラウンドでの練習が全てと言われる堀川監督ですが、週末の東芝戦へ向けて、
チームの様子はどうでしょうか
堀川監督
「結構、メンバーも含めて大ナタを振るいましたので、そういった意味で、緊張感が走りました。東芝さんはフィジカルなチーム。それは昨年負けた時に、肌で感じました。積み重ねてきた練習が今年どれだけ通用するかのチャレンジの気持ちと、僕らがこの一年間やってきたことが出せるかどうか、そこがキーになると思います。
火曜は体をぶつけ合い、プレッシャーがかかる中で、いい雰囲気の練習ができました。木曜、金曜の練習がさらに重要になってきます」
―東芝戦のキーワードは
堀川監督
「Big D&aggression(ビッグDアンドアグレッション)、ディフェンス・アタックの激しさ。とにかく激しくです。勝負には、勝つ時があれば、結果が出ない時もあります、でも、結果の出ない試合の内容もあると思うんですよね。三洋、サントリーの2試合は、自分も含め、試合へ出た選手、見ている人に対して、熱が伝わる試合ができたか、体を張れたか、喜べたかと言えば、そうじゃないと思うんですよ。
自分達は、誰の為に、何の為に、何でこのグラウンドに立てているか。そこをもう一度考えて、そういう人達に、熱が伝わるような、熱いゲームをしようと全員に伝え、この1週間やってきました。体をぶつけ合い、アグレッシブにプレーする。受けてタックルするのではなく、肩が壊れてもいいぐらい、とにかく前へ出よう、激しくやろうと。
もちろん、勝負にこだわる、勝ち負けも大事ですが、結果にこだわる以前に、熱いプレー、見ている人が感動するようなラグビーをやろうと。そこを選手達はわかっているし、チームは今、そういう雰囲気です」
―今、チームに一番伝えたいことを言葉に表すとしたら
堀川監督
「信じることですね。迷わない、やってきたことを信じてやるしかない。信じると、言葉に出すのは簡単ですが、ものすごく難しいと感じますよ、本当に。でも、ワイサキを入れた46人全員がそういう気持ちになったら、必ず結果はついてくると思います。
このチーム、ポテンシャルはあるんですよ。だからこそ、その力を信じてプレーする。それに尽きます。ポテンシャルがあるのに、力を発揮しない。これこそが、周りにそしてファンに対しても、一番やってはいけないことだと思います。勝っても、結果が出なくても、ポテンシャルを出す、持っている以上のものをグラウンドで発揮し、見せる。それが一番大切なことだと思います」
―そういった意味で、今シーズンポテンシャルを見せた試合は
堀川監督
「初戦のトヨタ戦は、すごかったと思います。ディフェンスの集中力、アタックスペースや、スペースへのボールの動かし方。80分間、ものすごい集中していたと感じました。トヨタ戦のようなゲームができるならば、それをやらなければいけない。あとは、核になる選手もそうだけど、ひとりひとりのリーダーシップも重要。誰かがやってくれるだろうではなく、どんな場面であろうとも、全員が一歩前へでることが大切。
グラウンドで、仲間の声が出なくなった時、そこをコントロールするリーダーシップが、人材的に、今のヤマハには欠けているんじゃないかと。もちろん、木曽、久保は、ここぞという時に、ズバッとしっかり言います。特に木曽は、自分だけが言うのではなく、ここは人を信じ任せる、というよう、周りを上手く使うようになったことで、成長してきました。
特にフォワードは、そういった木曽の想いに応えなければいけないと思います。いつまでも木曽頼みでは、成長しませんから」
―では最後に、対戦を楽しみにしている全国のファンへ、東芝戦に向けて意気込みをお願いします
堀川監督
「ただ熱いだけではなく、めちゃくちゃに熱い試合をしたいと思います。春からやってきたことを全て出し切れるよう、完全燃焼に向け準備をしていますので、是非、熱い声援を選手へ送って欲しいと思います」
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