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シーズン開始にあたり、トラジュビではヤマハラグビー部広報を通じてインタビューを申し込みました。

この依頼を一番に受けていただいたのはケビン・シューラー総監督。ありがとうございます。
録音時間1時間!に渡る、シューラー総監督のインタビューを少しずつですが紹介していきます。

構成は
昨シーズンを振り返って、今シーズンは?
キースコーチとは?
・日本とNZの違いは?(ラグビー文化について)
・ケビン・シューラー総監督の横顔(3回ぐらいに分けて)
(日本へ来たわけ、日新製鋼からヤマハへ、NZでの生活は?)

毎週1〜2回ぐらいのペースでアップしていけたらなと思います。頑張ります。


ケビン・シューラー総監督



大久保グラウンドでは自ら選手を指導する総監督



キックも得意な総監督



試合終了後、選手の後に続き総監督、コーチ陣、マネージャーがバックスタンドを訪れるのはヤマハの伝統となっています。



活躍した村田選手をねぎらう総監督。



堀川監督のアシスタントであろうとする総監督。
得意な日本語でファンサービスも満点です。
<ケビン・シューラー総監督インタビュー3>

清水: ケビン・シューラー総監督はNZ出身(「オールブラックス(AB)」のキャップ数13。ALL BLACKNUMBERは「914」です。詳細は、こちらをチェック!。)。

今秋に開幕のW杯フランス大会において、NZは優勝候補筆頭!、そして目前に迫るクラシック・オールブラックス戦(5/9@神戸ユニバ、5/12@秩父宮)も楽しみです。
そこで、ケビン・シューラー総監督へダイナミックな質問!

清水:−NZと日本におけるラグビーの違いは?

ケビン:「ムズカシイなぁ…。そうだねぇ、NZでラグビーはナショナルスポーツ、子供はみんな「オールブラックス(AB)」になりたい!という夢を持っています。
だからNZでラグビーは国技という形で、カルチャーとして日常生活と深く結びついています。

ケビン:NZと日本のラグビーシステムも違います。最近の日本選手権において、今年入団の矢富がプレーをしていた早稲田大学が、社会人のトヨタから18年ぶりに勝利しました。
この結果を見ても大学とクラブのレベルに大きな差がある感じを受けます。
上手く言えないのですが大学とクラブに分けている事が、日本ラグビー全体を考えればあまりよくないのかなと思う時があります。

ケビン:例えば、リッチー・マコウ(RichieMcCaw)選手(※)は21歳を前にしてABに選ばれ、2001年11月の対アイルランド戦で初キャップ。
2006年終了時点で積み重ねたキャップ数は48。2005年11月の対ウェールズ戦(24歳)でAB初キャプテン、現在26歳で誇り高きABのキャプテンをつとめています。
マコウ選手は、自分の年齢と一緒に経験を積み上げ、高いレベルでプレーしています」

※リッチー・マコウ(Richie McCaw):1980年12月31日生まれ、1.87m・106kg。世界屈指のオープンサイドフランカー。現在スーパー14のクルセーダーズでプレー

ケビン:「しかし日本は、大学を卒業しすぐ日本代表キャプテンになるというのはあまり考えられません。
今のシステムでは、本当の成長が限られているのでは?と思います。
年齢と同じ歩みで経験を積むことはとても大切なことです。

ケビン:今は、大学を卒業しクラブに入って、新人でスタート。そこから上を目指しプレーをしていきます。
だから、本当に優れた選手じゃないと早く上のレベルへ行くことは難しいです。
そのレベルへいったとしても24〜26歳では、ラグビー経験は浅くすぐに積み重ねられない。ここが大きくシステムの違うところです

ケビン:私は、今年もベイ・オブ・プレンティー(Bay of Plenty)のコーチを兼任しますが、7番でタネラウ・ラティマー(Tanerau Latimer)(※)という選手がいます。高校生@17歳の時、NZの7人制代表に選ばれ2年間プレー。高校を卒業してから1年間NPCのベイ・オブ・プレンティーでプレーをし、その後19歳でスーパー14のクルセーダーズ(※)へ。
今年、まだ21歳にもなっていないのに、スーパー14の2年目を迎えています。
彼は若くても高いレベルで着実にプレーをしています

ケビン:この年代で優れた選手を年齢と同じよう、もっと早く社会人でプレーさせることができれば、この先24歳で日本代表キャプテンに選ばれる選手が出てくると思います」

※タネラウ・ラティマー(Tanerau Latimer ):1986年5月6日生まれ、1.86m・99kg。
2007シーズンは、スーパー14のチーフスでプレー。将来性豊かなオープンサイドフランカー。

※クルセーダーズ:NZのクライストチャーチをホームにしたスーパー14のチーム。
2005・2006年スーパー14優勝。メンバーには、ABキャプテンのリッチー・マコウ選手、2004年度ヤマハに在籍したレオン・マクドナルド選手がいます

ケビン:「20〜24歳がラグビーをしていて1番伸びる時期です。大学のリーグはいいシステムと思います、でもホントに、ホントに優れた選手がその大学のシステムで成長できるか?その辺りの考え方が違います。
NZラグビーのシステムは、100年以上の歴史がありますから。

日本らしいカルチャーもあるので、どちらが良いとは判断できません。
NZと日本が違う一つですね。
ベイ・オブ・プレンティのコーチ、ヤマハと両方やります!今年も忙しいですよ」

清水:−W杯(※)、楽しみですね。観戦に行きますか?

ケビン:「W杯は、残念ながら観戦に行かない予定です。コーヒーを飲みながらテレビで楽しみます」

※ラグビーW杯@フランス大会は、2007年9月7日(現地時間)に開幕。日本はB組で、初戦は9月8日対オーストラリア戦。NZはC組。初戦は9月8日にイタリアと対戦

清水:−総監督、お酒は召し上がりますか?

ケビン:「僕は、たくさんは飲まないかな?、たまにね〜。NZの人はビールもワインも両方飲みますよ。
最近のNZは、赤も白もワインが有名です(※)。実は・・・、私はワインのほうが好きです」

※NZの気候は、葡萄の栽培に適していて、今や「新世界ワイン」の生産国として注目を集めています。ワイナリーツアーも人気があります。

清水:−今年のチームスローガンはそろそろですか?

ケビン:「チームスローガンも間もなく発表の予定です。堀川監督と考えています。
ホリ(※)がいいアイデアをたくさん持ってますから、楽しみにして下さい!。
ヤマハにおいて、私のホントの立場はホリのアシスタント、ホリのレベルアップをサポートする事です。

ホリが成長して、僕がいらなくなれば・・・、もちろん!ヤマハで長くやりたいね。
選手と同じようにコーチ陣も成長しないとね」

※ホリ:ヤマハジュビロ堀川隆延監督のニックネーム

清水:−ノーサイドの後、スタンドへ挨拶に来ていただくこと、本当にありがとうございます。ヤマハらしいよね!とファンから大好評です

ケビン:「ノーサイドの後、スタンドへ挨拶にいくことは、感謝の気持ちです。
それはチームの中でも大きなテーマです。
ファンがいないと、会社や家族のサポートがないと続けることはできません。
感謝の気持ちを1番に持たないとダメですね。
チームに、そして愛されるチームにならないと思います」

清水:−続けていただければ、嬉しいです!

ケビン:「そうですね。今年も会社のブランド、「感動、創造ラグビー」を目指して頑張ります。応援、お願いします!」

清水:−ところで、漢字は読めますか?

(テーブルに置いてある名刺を指して)

ケビン:「一郎(いちろー)、清水(しみず)、○原?(これは、○はら?)」

清水:−すごいです!、日本へはいつ来たのですか?

ケビン:「日本に初めて来たのは92年8月19日です」



清水:NZの生活に100年以上前から国技として深く入りこんでいるラグビー。
シューラー総監督から、システムの違いを聞かせていただき、その歴史の深さと考え方に大きな刺激を受けました。

カルチャーの違いもありますが、日々成長していく姿は、ラグビーウォッチャーとして、とても楽しみです。
ヤマハジュビロだけではなく、日本ラグビーの成長も、注目してみたいと思います。

92年に日本へ来たケビン・シューラー総監督。新しいチャレンジへ向けてのスタートは日新製鋼(山口)へ。
日新製鋼時代の楽しいお話。まだまだ続きますよ!。
お楽しみに!。

インタビュー・文:清水良枝(トラジュビ取材部、スポナビセレクトブログ”グラウンドから愛をこめて”でも活躍中)

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